相続コラム

G7各国の相続手続き

相続コラム

2023/06/15

先日、広島で開催されたG7サミット。

アメリカ、イギリス、カナダ、

フランス、ドイツ、イタリア、

そして日本の首脳が集まり、

世界の経済や平和、

地球規模での課題などについて

議論されました。

また、ウクライナのゼレンスキー大統領が

来日したこともあり、

世界中から大きな注目を集めました。

今回はG7それぞれの国の

相続手続きについて紹介していきます。

G7の相続手続きは大きく分けると

2つの制度に分けられます。

アメリカ、イギリス、カナダの

「プロベート」と言われる制度を採る国と

フランス、ドイツ、イタリア、日本の

「包括承継」の制度の2つです。

まずは日本を含む包括承継の制度ですが、

亡くなった瞬間に相続人に権利義務などの

すべて引き継がれ、

相続人間での話し合いで

分割をするというものです。

遺言があれば基本的には

遺言に従って手続きが行われます。

それに対し、

アメリカなどのプロベートとは、

裁判所が手続きを進めます。

財産の調査や負債の弁済などを経て

相続人に遺産が分配されます。

この手続きを進めるために

弁護士や裁判所への費用がかかり、

相続人にはかなりの負担となることが多いようです。

ただし、このプロベートを避けるために

信託(リビングトラスト)や、

共同所有(ジョイント)などの

制度があり、対策をすることが可能です。

日本の相続でも、場合によっては

検認や調停、被後見人の遺産分割協議など

裁判所が関与しなければならないこともあります。

この場合、

プロベートほどではないかもしれませんが、

通常の手続きより

時間も費用もかかってしまいます。

相続手続きにおいてはどの国においても

裁判所の関与は最低限に抑えたいものです。

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