信託事例(3) 収益不動産を含む先祖代々の不動産の承継ための家族信託
広島市中心部へのアクセスがいい場所に収益不動産をお持ちのご主人をもつAさんから、ご主人や自分の認知症に備えて、家族信託のご相談がありました。
お話を聞いたところ、Aさんご夫婦には娘さんが2人おり、どちらも結婚して近隣に住んでいるか、先祖代々の土地に一軒家を構えて住んでいるとのこと。
しかし、ご主人(以下「Bさん」とします。)に記憶力の低下がみられ、今後大規模修繕などがあると契約できなくなるとテレビでみて心配になり、ご相談にこられました。
現地は、中心部に近いですが、夜は静かで非常に便利がよい場所でした。しかし、収益不動産である賃貸マンションは将来的にエレベーターを取り換える必要があり、必要となる費用は1000万円とのこと。今すぐではないので、いつエレベーターを修繕してもいいように備えておきたいとのご希望でした。
また、Aさんご夫婦の自宅は近隣の土地に構えた一軒家であり、近くの土地を駐車場として賃貸しています。さらに、先祖代々の土地を娘たちに継いで欲しいという思いもありました。
ところで、ここ最近相続のお手続きをご依頼いただく際、皆様本当にご高齢まで健在で、100歳前後の方も多くいらっしゃいます。いつ認知症になるか、どのくらいの期間そのリスクを負うのかわかりません。Bさんはまだ80歳で、Aさんも70代なので、あと20年はご健在で安心して暮らせるようご提案しました。
それを踏まえて、この度の信託の設計は以下の通りです。
この度の設計は以下の通りです。
委託者兼当初受益者:Bさん
二次受益者:Aさん
受託者:娘さん(1)
二次受託者:娘さん(2)
信託財産:マンション・駐車場・自宅・不動産の管理用金銭
信託の終了時期:委託者兼受益者Bおよび二次受益者Aいずれも死亡した時まで。ただし、B死亡時、配偶者Aが死亡していた場合Bの死亡時
最終的な帰属について:不動産と金銭を2分の1ずつ娘たちへ
この信託で、近くに住む娘さんたちが必要に応じて不動産の管理や契約を行い、Aさんご夫婦が安心して暮らせるようになって、大変喜んでいただけました。
※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため脚色しています。