「家族信託」で認知症による財産凍結の予防を!
今では認知症は誰もがなりうる病気とされています。
2018年の時点で高齢者の約7人に1人は認知症であるとされ、
2025年には5人に1人がなり、全国で675万~730万人に
増加すると考えられています。
認知症になると病院や介護の問題以外に家賃滞納など
お金の問題も出てきます。
親の貯金で支払いを考える人が多いと思いますが、
親が認知症だと銀行に知れると口座の入出金が
できなくなる場合もあります。
窓口での手続きの際、
口座名義人本人の意思確認が取れないと
払い出しを断られることがあります。
他にも、家族の一人が医療費のためにとお金を引き出した行為が
「勝手に使った」とトラブルになることも...。
また、親の不動産を売却し、費用にあてようとしても、
名義人が親のままだと法律上“意思無能力者”として
法律行為をなすことができないとみなされ、
売却などはできません。
対策として、生前贈与をするとしても
贈与税や費用がかかるなど
問題が出てくる場合があります。
また、成年後見人制度を考える人もいます。
成年後見人制度とは、本人の財産を少しでも減らさないように
財産を管理保全することを主な目的としている制度です。
親の認知症が発覚した後でも、制度は利用可能ですが、
資産運用や不動産組み替えは、与えられている権限ではできません。
そこで今、「家族信託」という制度が注目を集めています。
「家族信託」とは本人自身(委託者)が
将来判断能力が十分でなくなった場合に備え、
あらかじめ信頼できる人(受託者)に活用する財産を託し、
自身のために財産の管理・処分を任せる契約のことです。
受託者は専門家でなく、家族や親族、他人でもなれます。
家族信託によって、今までは
カバーしきれなかった財産管理の
自由度が高くなり、
柔軟な対応が可能になりました。
健康寿命と寿命の間の期間が伸びていく時代で、
その期間がいつ来ても対応できるように
対策を一緒に考えてみませんか?